不動産担保ローンと住宅ローンの違い
1.危ない不動産担保業者とは
2.不動産担保の審査とは
3.表面金利と実質金利
4.不動産担保ローンと住宅ローンの違い
5.不動産担保ローン 銀行との違い
6.不動産担保ローンの比較
同じ不動産を担保に借入れをする「不動産担保ローン」と「住宅ローン」はどのような違いがあり、使い分けたらよいのでしょうか。
住宅ローン | 不動産担保ローン | |
---|---|---|
目 的 | 住宅購入(新築・中古)の為 リフォームも可 | 資金使途は自由 |
金 利 | 変動・固定金利 年率0.6%~4.0% | 固定金利 年率4.0%~15% |
返済期間 | 最長35年 | 15-20年程 20年以上もある |
抵当権 | 対象不動産に第一順位の抵当権を設定 | 対象不動産に抵当権を設定 順位は担保評価があれば第一順位でなくてもよい |
生命保険 | 指定の団体信用生命保険に加入義務あり | 生命保険の加入の義務なし |
不動産投資用ローンとしての利用は・・・
不動産投資用の不動産購入資金として不動産担保ローンのご相談があります。
一般的に投資用不動産の表面利回りは良くて10%程度です。表面利回り10%から毎年掛かる固定資産税や管理料、修繕積立金などの経費を差し引くと、実質利回りは5%程度と思われます。そこから不動産担保ローン業者の商品は5~10%の金利が掛かりますので、購入資金として借入をしても逆ザヤとなり利益は出ません。あくまでも、家賃収入から諸経費と毎月の元本返済と利息を支払った残りがキャッシュフロー(利益)であることを忘れてはいけません。
不動産賃貸業を事業として営むためには、金融機関が取り扱うアパートローンや不動産事業者向けの長期で組める事業者ローンを検討されることをお勧めします。
住宅ローンとしての利用は・・・
自宅を購入する資金として、不動産担保ローンで借入したいとのご相談があります。
何らかの理由により銀行などの金融機関で住宅ローンを借りられない方が、そのようなお問合せをして来られます。果たして住宅ローンの代わりに、不動産担保ローンで借入をして大丈夫なのでしょうか。
答えは「NO」です。
不動産担保ローン業者の商品で年利10%、返済期間20年、元利均等払いの条件とすると、完済までの支払総額は、借りた金額の約2.3倍に膨らみます。通常の住宅ローンと比べ、お客様にとって相当なご負担となります。審査が通らない理由としてさまざまありますが、金融機関は借入額に対するお客様の収入や、お客様の勤続年数、過去の借入の支払状況などから総合的に判断します。万が一審査が通らない場合は、頭金(自己資金)を増やすか、もっと借入が少ない物件にするか、購入を一時延期するのが賢明な判断でしょう。
二つの例から見る不動産担保ローンの商品特性
上記二つの例から見る不動産担保ローンの商品特性として二つの事柄が特徴として挙げられます。一つ目は目的ローンとは異なるので、金利の面で不利になることが多いこと。2つ目は使いみちが自由であること。よって不動産担保ローンは使いみちが自由な上、まとまった大きい金額を長期間で借りられるので、返済の目途がつけやすいというメリットがあります。
特に、自宅は賃貸用不動産と違い収益を生みません。しかし住みながら不動産の価値を利用し、担保として借入が出来る有益な資産です。今まで担保価値として使っていなかった不動産を有効活用しようとする商品が不動産担保ローンとなります。
1.危ない不動産担保業者とは
2.不動産担保の審査とは
3.表面金利と実質金利
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5.不動産担保ローン 銀行との違い
6.不動産担保ローンの比較